2.バレン芯の材料となる竹皮

2.バレン芯の材料となる竹皮
2-1 竹の種類により、竹皮の性質が異なる
2-1-1 真竹と孟宗竹の見分け方
材料の竹皮は真竹の皮を使います
拾う時期は、6月から7月で、竹皮が竹から落ちたら、一週間以内に拾う〈土のうえに落ちてカビないうちに拾う〉
バレン作りには真竹が適しているが、自ら竹皮を拾うとき孟宗竹と間違えぬように、見分け方を次に示します。
〈真竹の特徴〉
・竹は細めで、山林に自然風に広がりを見せる
・節の間が比較的長い
・節に二本線がある(二重の環がある)
・繊維が均一で弾力性に優れている
・竿や竹細工に適している
カゴ、ザルなどの竹細工や伝統工芸によく使われている
〈孟宗竹の特徴〉
・中国原産で江戸時代に日本に入ってきた。タケノコ用として広く植えられた。
・節の間が比較的短い
・節は一本線である
・タケノコは肉厚で煮物に適している
・太く肉厚、食用や建設資材などに使われる
次に肝心な竹皮の比較を示します
〈真竹の竹皮の特徴〉
・比較的薄く、しなやか
・繊維が細かい
・巻きやすい
・見た目の特徴は、明るい茶色、表面が滑らか、繊維筋が細い
・用途は、包装、バレンの包み皮、工芸材料
〈孟宗竹の竹皮〉
・厚い、幅が広い、繊維が粗め、やや硬い
・見た目の特徴は、大きい、表面には褐色の毛がある
その他、バレンの竹皮材料として有名なのが、皮白竹〈カシロダケ〉です。
主な産地は九州福岡県八女市星野地区です。当然関東地域には存在しません。
〈特徴〉
・真竹と同じマダケ属
・皮は薄く柔らかいが、繊維は強い
・見た目の特徴は、模様が少ない、明るく白っぽい
2-1-2 バレン芯に使える竹皮の部位

バレン芯に使える部位とは、竹皮の元から20cm~25cm程度で、更に両側2cm~3cmを除く
2-2 甘皮を除く必要性とその方法
バレン芯に使うのは、竹皮の外側にある硬めの繊維質の部分です。
竹皮の内側の甘皮の部分は、薄く柔らかい層でできています。
この甘皮は、①水分を含みやすい、②乾燥や摩擦で薄膜状に剥がれることがあります。
絵の具の水分、和紙を湿らせて摺ることから、バレンは水気の多い環境で使われるので、バレン芯は水分に弱い甘皮を除くのは道理といえば道理である。
甘皮を取り除き、強靱な外側の薄い部分だけを残して撚ることで、強靱な微細なコブを多数作り、バレン芯として使うのです。
事前準備として、バレン芯に使える部分の竹皮を水に浸します。

浸ける時間は1時間程度でも良いが、私は一晩浸けておきます。甘皮を削り取り易くなるのです。
•竹の甘皮を除く道具
モンジャ焼のヘラ、砥石でカドを出したものが、最も私は気に入ってます。

(写真中央;ヘラを木の棒に巻きつけボンドで固めただけ)
普通のひとはスクレーパー(写真の右と左。左は百均で購入)を使います。


自作の道具

2-3 竹皮を数mmに割く方法とその道具作り
2ミリピッチの針〈標準;写真の真ん中、赤い毬の〉、1ミリ、3ミリ 各種



竹皮割きツール
縫い針を同ピッチに並べ、竹に挟んでたこ糸で縛り、接着材を塗布します。
竹皮は縦の細かな繊維の目が通っている(竹皮の根元から皮の先まで目が通っている)
針を突き刺し、皮を引くと、同ピッチの材料を得ることができます。
私は針で作りますが、私の師匠は、カッターの刃を重ねて2mmピッチの道具を作っています。

竹皮を割く作業風景
- 下に布(フェルトなど)などを敷く
- 湿らせた竹皮を左手で持ち、布の上に置く
- 竹皮割きツールを右手で、竹皮の根元に刺す
- 左手で竹皮を引っ張る(このとき、未だ根元は、つながった状態のまま)
- 竹皮の根元を左手で持ち、右手で2mmの材料を1本ずつ指先で割いていく


割いた竹皮

割いた後の竹皮の乾燥保存

2-4 その他の材料
バレン芯の材料として、竹皮で作るのが一般的ですが、馬の毛や棕櫚〈しゅろ〉の繊維を使ったバレンもあります。 棕櫚のバレンはカチカチでエッジがものすごく効く感じに仕上がります。

棕櫚で作ったバレン芯、8コ×12cm、16コ×12cm、8コ×13cm

